茶飲みアリクイ雑記帳

美味しいお茶とお菓子、オオアリクイグッズ収集、カメラ嫌いな愛猫 … 身の丈に合った生活を楽しんでます。

さようなら、生パイナップル。

 

 

 

味覚は年齢を重ねるにつれ変化していく、ということはよく聞きます。

実際子どもの頃は苦手だったけれど大人になったら食べられるようになったもの、

私もいろいろあります。セロリとかメロンとか大トロとか… 他にもいっぱい。

それはとても良かったんですが、アラ還ともなると今度は逆に突然なんの前触れも

なく「食べられなくなった」としか言いようがないもの がチラホラ出て来ました。

食物アレルギーと診断されるほどの深刻なものではないと思うのですが、

体が拒絶して受けつけなくなってしまったという感じ。

 

以降汚い話も出て来ますので、お食事中の方、

汚い話の苦手な方はこの先、読むのをご遠慮ください。

 

 

 

 

 

最初はニラからはじまりました。

もう10年ぐらい前に本で見て「美味しそうだなぁ」と思って作ってみたら、簡単だし

美味しいしですっかり定番メニューになった「豆腐とニラのチャンプルー」という

のがありました。最初は美味しく頂いていたのですが、3年前ぐらいだったかな?

いつもと同じように作って食べたところ、数時間後に強烈なお腹の痛みと吐き気に

襲われました。

私は自慢するわけではありませんが胃腸は強い方で、子どもの頃から「吐く」と

いうことを全くと言っていいほどしたことがない人間でした。ニラも好きでした。

でも、その時は自分でも怖くなったほど大量に吐いてしまいまして。

夫や娘は体質的に調子が悪いとか熱が出るとすぐに吐いてはケロッと楽になれると

いううらやましい体を持っているので私が吐きまくっていても「あらま」みたいな

感じでこっちがウンウン唸って苦しんでいるのを見ても他人事のようでしたね…

堪えようとしても次から次へゴボゴボと溢れてくるように嘔吐はやまず。

あまりに辛く苦しい思いをしたのでそれ以来怖くなってしまいニラを使った料理は

二度と作らなくなりました。あの匂いを嗅ぐだけで辛かった記憶が鮮明に蘇って

しまうのです。

 

次は玉ねぎでした。

生玉ねぎは最初から苦手なので食べませんから加熱した玉ねぎの話です。

これがハンバーグやカレーに入っていたりするのはまったく平気なんです!

何が駄目かというと、オニオンスープとか豚まんです。

肉まんじゃなくて豚まん……玉ねぎが大量に入っているシンプルな豚まんが駄目。

玉ねぎのむわっと鼻孔をつく甘い匂いで同じく吐いて辛かった時の記憶が蘇り

「ウッ」となります。「肉まん」と書かれている物でもまずは半分に割り、

そこからさらに半分にちぎって4分の1ずつ(直接口をつけると、駄目だった場合

残りを家族に食べてもらえないから)恐る恐る食べるようになりました……

オニオンスープも数年前まで家族全員の大好物でよく作っては食べていたのに

ある時を境に突然、食べると謎の胃痛に苦しむようになりました。

美味しいので冬になるとリクエストされるのですが、怖いので自分はマグカップ

6分目ほどの量でやめておきます。おかわりなんてしたら死ぬ…(それはないw)

 

で、ここにきてまさかの…… パイナップル!!

一度目はただの偶然だと思って気にも留めませんでした。

でも、二度目も苦しい思いをして、つい昨日、三回目でそれは確信に至りました。

普通にスーパーの青果売場で売っている可愛い一口サイズのカットパイナップル、

あれを6~7切ほどおやつに食べました。

その後たぶん1時間も経っていなかったと思うんですが、まるでお腹全体を大きな猛禽類に爪でガシッ!と

文字通り「鷲掴み」にされているかのような強い腹痛に襲われました。

ササコチは馬鹿なのでそういう状態になってはじめて

「あ、思い出した。これ前にもお腹痛くなったんだったわ……」

なんて思い出して反省したのですが、時すでに遅し。

パイナップルの場合はニラや玉ねぎとは違いトイレにこもってもお腹が強烈に

痛いだけで、上からも下からも出るものはなし。

ただ、ただ、胃なのか腸なのかよくわからないけどお腹全体がギューーーッと

握り潰されるように痛い!思わず「うぅ……」と呻いてしまうほどに痛い!

少しでも楽になりたいと、藁にも縋る思いでスマホを手に解決策を探していると、

どうやら私の場合はアレルギーではなく、パイナップルに含まれているブロメリン

という酵素に胃をやられてしまって腹痛が起きているらしく……

このブロメリンという消化酵素たんぱく質を分解する働きがあるとのことですが

かなり強い酵素なのか胃の粘膜をゴリゴリ刺激しているようで……

たんぱく質を多く含む牛乳や乳製品を摂ることで痛みが抑えられるとあったので

早速牛乳をコップ一杯飲んでみると……

不快感は変わりませんでしたが、痛みはピタッと治まりました!

ちなみに缶詰のように加熱処理されたパイナップルは食べても腹痛にはならない

そうです。その理屈で生のパイナップルを食べる前にレンジで一度温めてから

冷ましたものを冷蔵庫で冷やすと腹痛にならないとか……

いやいや、でも、そこまでして…ねぇ?

 

なので、悲しいお別れですが今後ササコチは生のパイナップルは食べないことに

決めました。好きなのに別れる… 恋愛ドラマの「大人」の事情みたい(笑)

 

そういえば以前通っていた病院の待合室で70代ぐらいの奥様同士が話をして

おられて、その片方の奥様は若い頃から桃やさくらんぼ、りんごなどの果物が

大好きでよく食べておられたのが、最近になって突然口の中が痒くなったり

蕁麻疹が出たり、酷いときは発熱までするようになり、気になって調べてもらった

ところ「バラ科アレルギー」だと言われたのだとか。

「あれほど好きだった果物がまったく食べれなくなって寂しいわ」

と嘆いておられました。

その奥様の落胆した様子が気になって、帰宅後にバラ科の果物を調べてみたら

それもそのはず…

バラ科って、桃、スモモ、さくらんぼ、りんご、梨、ビワ、あんず、さらには

イチゴまで含まれるんですね。私は恥ずかしながら全然知りませんでした。

日本で売られている果物の半分以上がバラ科なのではないでしょうか…?

私の理想はアンチエイジングとは逆で

「老いて行く自分を観察して楽しもう」というものなんですが、白髪やらシワやら

首のスキンタグ(アクロコルドンっていうと格好イイw)やらは想定内でも、

長年好きだった食べ物をこの年齢になって突然体が拒絶するのは、

実際にその立場になってみるとやっぱり悲しいものだな… と思いました。

 

ササコチも40年来の花粉症だったりするので何かしらのアレルギー因子は持って

いると思います。今はまだ幸いそれが出ていないだけで、この先加齢によって、

奥様のようにバラ科の果物全部の食べられなくなる日が来ないとは言えません。

まだ20代、30代の若い方にはピンと来ないお話かもしれませんが、いつかそんな

日がやってくるかもしれないっていうことは覚えておいて欲しいかも。

 

今、まだ自分の体に拒絶されることなく

美味しく食べられているもの、旬の味覚に感謝です。

 

先程書きましたがあくまでも生のパイナップルが駄目になったっていうだけで、

缶詰のパイナップルなら食べてもお腹が痛くなることはないみたいですしね。

これからはパイナップルの甘酸っぱさが恋しくなったら缶詰を食べます ♪