久しぶりにほうじ茶です。
ほうじ茶と言えば日常のお茶の定番です。スーパーで売っているもので十分かな、
とも考えたんですが、ただいま日本茶を勉強中の身としては一度は有名なものも
飲んでおきたいと考えてこちらを購入してみました。
丸八製茶場「献上 加賀棒茶」です。
ほうじ茶としてはなかなか高価な品でありますが、日本茶に関する本を読んでいると
必ずと言っていいほど紹介されている有名なお茶であり、なんといっても
「献上」と冠されているのが気になって……
茶葉はこのようになっています。本当に「棒」状です。
「献上」というからにはどなたか身分の高い御方へお納めしていた… ということ
だとは思うのですが、これは庶民が好んで飲む「ほうじ茶」であって、玉露とか
かぶせ茶のように高級な位置づけにあるお茶ではありません。
そもそもどなたに献上されたもので、なぜそれがほうじ茶だったのか……
気になって仕方がないので調べてみました。
まず「どなたに献上されたのか」ですが、このお茶は昭和天皇のために作られた
お茶なのだそうです。
陛下はお若い頃は緑茶を召し上がっていましたが、お年を召されてからは
「緑茶より刺激が少ないから」ということで日常的にほうじ茶を好んで
召し上がっていたのだそうです。
それを知った地元・山城温泉のあるお宿の方が
「陛下が当地にご宿泊の際は、ぜひとも最高のほうじ茶をご用意して
おもてなししたい」
という思いを抱かれ、その熱い依頼を受けて作られたものなのだそうです。
うーむ… あえての「ほうじ茶」ということだったのですね!
滝沢カレンばりにおかしな表現で申し訳ないんですが、淹れてみると香りが
「どっしり」しています。まっすぐで、強い。
鼻孔の奥深くまで一瞬で届くような強い香りと、深みのある味わい。
お茶に性別があるなら、間違いなくこれは男性ですね。
先日まで飲んでいた玄米入焙茶は玄米が入っているためか優しさがあり、
膨らみのある「女性」的な味わいでしたが、こちらは完全に「男性」です。
お年寄りや若い女性、小さな子どもたち… そんな力の弱い者が屈強な輩どもに
突き飛ばされたり蹴られたり酷い目に遭っていたら、無言でサッと身を挺して
助けてくれる「漢」のようなイメージです。
これは普段コーヒーを愛飲している男性に飲んで欲しいですね!
お茶の友は、成城石井「 desica 有機ほうじ茶のポルボローネ」
商品名に「有機ほうじ茶」とあるから飲み物もほうじ茶が合うだろうと思い
購入しましたが味は完全に洋風。見た目に反し割と脂肪分を感じる味でした。
これはほうじ茶じゃなく紅茶の方が相性がよいと思います。
…というか実はコーヒーが一番合いそう(笑)
とはいえ成城石井オリジナルだけあってお菓子自体はとても美味しかったです!
コーヒーの友としてリピするかもしれません。
献上加賀棒茶はなんと賞味期限が3か月(!!)
この絶妙な香りが失われないうちに飲んで欲しいということなんだろうなー、と
思われます。家族全員ほうじ茶大好きな我が家。 頑張って飲み切りますぞい!